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03.11.4th week

コム・デ・ギャルソンからコースター。
う〜む、いつも店の近くにいながら、ぜんぜん顔を出す暇がない。


高木亮さんの切り絵の個展に行く。
高木さんは、知る人ぞ知る、日本が世界に誇る切り絵アーチスト。
その神業のようなテクニックには、ただただ驚嘆するばかり。
来年のNY版の朝日新聞は、高木さんの作品が飾るらしいが、至極当然のことか。
いずれ、何か一緒にやりたいものである。
大雨の中、ラジオ大阪の「トーキングヒーロー」の録り。
今日は、杉浦太陽&太雄兄弟の録りに立ち会う。
いつ見ても、ムチャクチャ息の合った兄弟なので、録りのほうも、まさに大阪ノリでスムースに運ぶ。
見ていて、ひたすら微笑ましい限り。


試写。
『問題のない私たち』
小品だが、邦画の傑作。
主演の黒川芽以をはじめとして、美波、沢尻エリカといった若い女優陣の演技が素晴らしい。
プラス、黒川芽以と野波麻帆のクライマックスの演技対決!
イジメという問題をテーマにしながら、それに真っ向から挑み、繊細なエンターテインメントに仕上げた森岡利行監督の手腕は見事。
それにしても、この映画の中での黒川芽以は、真の意味でのハードボイルドヒロインと云えるかもしれない。
長いつき合いの、某誌の編集者のA氏と、萬画原作の打ち合わせ。
とてもセンスのある新人の漫画家さんが見つかったので、なんとかよい作品に仕上げるために作戦を練る。
この作戦がうまくいけば、メジャー誌でありながら、かなり変わったテイストの作品が生まれるはずである。


試写。
『グッバイ、レーニン!』
いろいろな意味で考えさせられる佳作。
ドイツ人でない我々には、血肉的に明確に捉えられないスピリットが作品の根底に流れている。
が、親子や家族は、どこの国にあっても、それ以上でもそれ以下でもないのだ。
某ゲーム会社の人と打ち合わせ。
来年の夏くらいに、ちょっとしたゲームを世の中に提供できそうである。
続けて、某誌の編集者のT氏と、萬画原作の打ち合わせ。
ここの雑誌では、ほとんど初めて挑戦するジャンルを描くことになっているのだが、仕込み自体は長年やってきたので完璧である。
漫画家さんが誰になるか、それが楽しみだ。


試写。
『ドッグヴィル』
完全にKOされる。
3時間の尺がまったく気にならない。
圧倒的!
やはり、やはり、やはり! ラース・フォン・トリアーは天才だ!
神賭けて断言するが、彼と同じ年齢の日本人の監督で、彼のレベルに達している人材は皆無である。それは、作品そのものが完全に証明している。
ドフトエフスキーと同じく、神との対話に彼は入っていくのかもしれない。
プロデューサーのO氏と、アニメ映画の打ち合わせ。
監督は、いくつかの作品で一世を風靡した方で、実現すれば累世の大作になる。
しかし、実現までには、まだまだかなりのハードルを乗り越えなければならない。

打ち合わせと原稿書きの間に、新宿のロフトプラスワンで行われている、白川裕二郎君のイベントに、ほんの少しだけ顔を出す。
ラジオのトーキングヒーローにキャスティングしたものの、実はまだ白川君とは会っていないのである。
楽屋で、久々に酒井一圭君、柴木丈瑠君達に会えたものの、時間切れで白川君には会えず、雨の中、次の打ち合わせの場所へ向かう。

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03.11.3rd week

表面表層を見ただけで、勝手に誤った判断、あるいは思い込みをして、最終的にそれが自分自身に返ってきて、仕事や人生を棒に振っている人が多い———。
先日、ある著名な実業家の方から聞いた話だが、確かにその通りかもしれない。
日常における卑近な例。
週末、スーツケースを持って、タクシーに乗るAを目撃するB。Aは若い女性を連れており、彼女もスーツケースを持っている。
Bは、Aがどこかへ、若い女連れで旅行に行くものだと思い込み、周囲に吹聴する。
(Aのスーツケースの中には、仕事をするための資料が詰まっており、若い女性は単に親戚の娘で、たまたま所用で近くまで訪ねて来ていたのを、駅までタクシーに同乗させただけだとしたらどうなるか。AはBを名誉毀損で告発できる)
ビジネスの世界における卑近な例。
Aは、Bという力のある人についているからこそ成り立っていて、Bが死ねば、Aも終わるに違いない。
そう思い込んだCは、Aとは仕事をするなと周囲に吹聴する。
(たとえBが死んでも、Aが終わるとは限らない。Aはさっさと過去を切り捨て、別世界で成功するかもしれない。あるいはAはBから密かに完全権力委譲をされているかもしれない。Cは、Aからは営業妨害、Bからは名誉毀損で告発されたとしても文句は言えない)
これらの勝手な思い込み=妄想が暴走すると、知らないうちに自滅するわけだ。
しかし、そういうことが現実にも、往々にしてあるから、物語のタネは尽きない。

某アパレルメーカーの商品開発ディレクターのTさんにお会いする。
以前から考えていた企画が実を結ぶ予感。
続いて、某民放局で部長を務められているMさんにお会いする。
このMさん、自分が敬愛するプロデューサーの一人で、その人柄、その手腕には、以前より一目置かせてもらっている。


試写。
『コール』
正直、あまり期待しないで観たのだが、これが超掘り出し物というか、おそるべき大傑作!
練り込まれた脚本、緊迫感を持続させる演出、キャラクターを見事に体現した役者達の演技。
サスペンス、サスペンス、サスペンス、そしてラストの凄まじいアクション!
いや、もう、十分に堪能させてもらいました。
例によって、今の日本映画に欠けている部分が、すべて入っていたところが、なんとも勉強にもなり。

某レコード会社の名プロデューサーであるMさんとお話。
このMさん、洋楽のプロデューサーとして辣腕をふるってみえるが、日本の新人アーティストの育成にも熱い情熱を燃やされていて、そこの思いは一つ。
近々、何か一緒にやれるはずである。
次いで、某映画会社の国際部のTさん、Iさんとお話。
TさんもIさんも、世界を相手にしてみえた人達で、ハリウッドのメジャースタジオとの交渉術など、いろいろと御相談させていただく。
その足で、某社の編集者のHさんと、萬画原作の打ち合わせ。
近々、ベテランの漫画家さんと1本、新人の漫画家さんと1本、それぞれ新連載を起こす予定。
さらに、別の雑誌のSさんと打ち合わせ。
Sさんとは長いつき合いなので、仕事上は、ほとんど打てば響く間柄。
こちらも新しい原作の打ち合わせ。
う〜む、こうして萬画原作の仕事を本格的に再開していくと、やはり楽しいなあ。
とはいえ、今回の再開に当たっては、ある"取り決め"を自分の中だけに設けている。

『Bird,sEye』や『FoopsMenSoul』を一緒にプロデュースしたスープレックスの石田さんと共にキャスティングを行った、ラジオ大阪キーの番組の録りが始まる。
涼平君、杉浦太陽君と太雄君、金子昇君、白川裕二郎君、菊池謙三郎君の6人で、10分番組をリレーしてゆく。
その枠内で各人に好き勝手なことをやってもらうという、ウルトラフリーな番組なので、どうなるか楽しみである。
というわけで、涼平君のスタジオ録りに顔を出す。
タイトルは「トーキングヒーロー」で、12月1日よりオンエア予定。
終わってから、涼平君、石田さんと食事。


試写。
『スティール』
なに、Xスポーツ(インラインスケートやBMXなど)を使って現金強奪?!
それって、来春公開になるJamFilms2の『HoopsMenSoul』
でワシらがやったことじゃん!
と、いう思いで観るが、『TAXi』のジェラール・ピレス監督だけに、実に無難に、損のないアクションエンターテインメントに仕上げている。
プロットラインは読めてしまうのだが、スピーディな展開と、後味の爽やかさがいい。
それにしても、スティーヴン・ドーフは、こういう役を演らせると上手い。
が、誰よりも、悪役のスティーブン・バーコフとブルース・ペインの二人が出色。

T社より、ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォーをいただく。
今年は、百年に一度の当たり年というだけあって、その香り味は……鳴呼!
至福!

プロデューサーの一人として参加した『渋谷怪談&渋谷怪談2』の宣伝会議。
来春の公開に向けて、いろいろと仕込んでゆくわけだが、こういう時がまた楽しい。

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03.11.2nd week

一日一冊のペースで本を読む。
これも、地方の仕事場から、都心の事務所か打ち合わせ場所に"出勤"する効用の一つか。
そういえば、この前は、往復の間に連載原稿を1本仕上げたなあ。
それに、近くに乗っている人達のおしゃべりをそれとなく聞いていると、これがなかなかの取材になるのである。
しかし、例によって、壮年老年の人達の話題は、もっぱら病気のことばかり。
もっと前向きな話題はねえのかよ、もっと老後っていいものじゃねーの、頼むぜ、と切に思う。

装丁家の辰巳四郎氏の訃報が届く。
氏がデザインされた書籍に、どれほどの数接し、どれほど強く惹かれたことか。
中には、内容よりも、氏の装丁のほうが百万倍もいい本も、何冊もあった。
氏の装丁本を前に、合掌。

思わずバレーボールの中継を見てしまう。
自分自身が、球技関係はまるでダメなだけに、サッカーでもアメフトでもそうだが、ついつい大興奮で我を忘れる!
そして、ああ、こうして仕事の時間が……!

試写。
アメリカで話題になっていた『シービスケット』。
ベタなドラマではあるのだが、こういうものをやらせると、ハリウッド映画は実に巧みで、2時間半近い上映時間があっという間。
試写室も久々に満室だが、誰もが満足した表情である。
日本映画でも、あまり資金をかけずにできる題材だと思うが、脚本を練る時間や役者の役作りの時間がおざなりにされている現状では、まず無理だろう。
ライブ。
鈴木繭菓ちゃんがボーカルをつとめるPINK☆PANDA。
(公式HPはコチラ)
噂には聞いていたが、初めて観させてもらう。
いや〜、繭菓ちゃんは、いつもぜんぜん変わらなくて、キュートで元気。
バンドも曲も同じノリで、スゴクいい。
繭菓ちゃんとは、映画の『渋谷怪談』で仕事を一緒したばかりだが、また、何か企画したくなるなあ。

またまた試写。
ちょっと気になっていた『アンダーワールド』。
う〜ん、なかなかにケイト・ベッキンセールも頑張っているし、監督のダーク&クール&ゴシックな映像感覚も素晴らしいとは思うのだが……。
なんか『ブレイド2』のイメージに近すぎて、損しているような気がする。
それに、この手のバトルディーバ物はそろそろ食傷気味か。
個人的には大好きだけど。
あと、30分削って、90分くらいの作品に仕上がっていれば、よりソリッドで飽きないものになったかと。

先日ワークショップで知り合った新人役者の中野渡大士君と、ショートフィルムの打ち合わせ。
全員が無名の新人役者さん達なので、すべて手製手弁当で、こちらも無料奉仕になるわけだが、例によってこういうもののほうが、何かと面白い。

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03.11.1st week

早くも11月。
毎年思うことだが、本当に一年なんて、アッという間だ。
というわけで、より〝好きなことしかやらない主義〟に徹することにして、年末から来年に向けてのスケジュールを組む。
あとは、無駄な事と、無駄な人達との関係をできるだけ断ち切り、生活をシンプルに特化させてゆくことだろう。
名誉欲と金銭欲にさえこだわらなければ、楽に暮らしてゆける道はいくらでもある。

台湾旅行から帰国された脚本家の林壮太郎さんに会って、土産話を聞きつつ、脚本の打ち合わせ。
林さんは、香港でも台湾でも、どこへでも一人で出かけて行って、当地の映画のDVDを、それも地元民しか絶対に行かないような店も〝特殊嗅覚〟で探り当て、大量にゲットしてくる達人なのである。
今回も、台湾の地元でしか手に入らない〝秘密DVD〟を手土産にいただく。

試写に行く。
韓国映画の『ラブストーリー』。
あの大傑作『猟奇的な彼女』のクァク・ジョエン監督の新作で、以前より観たかった一品。
が、しかし、先鋭的な部分が削られ、原題の通り〝クラシック〟なラブストーリーだが、劇中の涙のシーンがやや多すぎることと、そこに泣かせようとする演出意図が見えて、ちょっと気持ち的に退いてしまった。
が、ジョエン監督の細やかな演出そのものは見事で、とても勉強になる。

原稿書きながら、テレビを見ていたら、東京国際映画祭のニュースが流れる。
お! 田中麗奈ちゃんだ! そーいや、山田章博先生と「ドラッグストアクイーン」の撮影現場を訪問してから、けっこう経つなあ……とか思っていたら、なんと、麗奈ちゃんをエスコートしているのは、我が友、本木克英監督だあ!

黒川芽以ちゃんの事務所から最新カレンダーが届く。おお! 撮影は、ヤンジャンの映画人インタビューの時にお世話になった熊谷貫さんだ!芽以ちゃんも、最近さらに天性の演技力に磨きがかかり、女優として進境著しい。
また、ぜひ一緒に仕事したいなあ。

須賀貴匡君の事務所から、DVDと本が届く。う〜ん、須賀君、こうやって見ると、確かに美しいわな。本物の映画俳優になれる才能と志向を持っている稀有な若手だけに、実は期待しまくっている。
GAGAから「キル・ビル」のポスターとチラシが届く。これもルーシー〝オーエン石井=修羅雪姫〟リュー効果のなせる業か。
すべての方々に感謝!!!

小池一夫塾の講義。
原作コースからも漫画コースからも、課題作品がばっちりと提出され、これには嬉しい悲鳴。
みんなの成長がはっきりと形になって見えるのは課題作品しかないし、つきるところ、作品を書き、描かない限り、塾に来ていても意味はないのだ。
しかし、今日の講義では、どこの漫画関係の学校でも絶対に教えない裏技裏話を話してしまった。
来年3月の修了時には、たぶん数名の原作者と漫画家を、斯界に送り出せているはずだ。

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