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03.12.4th week

某製作会社に行って、映画の打ち合わせ。
もともとが小品の企画だが、すでに5年近くも暖めてきている作品なので、なんとか自分の手で監督して、映画化したいものである。
初めてといっていいほど、この企画に関して、好感触を示してもらえたので、そういう人達や会社のためには、こちらも何でもやってあげようという気になる。
要するに、すべては侠気である。
プロデューサー業を齧ってきてわかったことだが、"監督"になりたいがために、"監督"を志望する人達が多すぎる。
いや、日本では、そういう人達がほとんどと言ってもいい。
それは、"小説家"になりたいがために、"小説家"を志望している人達とイコールだ。(友人の小説家や編集者に聞くと、これまた多いらしい)
だが、"映画で自分が表現したい作品がある"からこそ、"監督をする"というところに結びつくのではないのだろうか。
今、アメリカの映画人達と『LoneWolf & Cub』の製作を進めていて思うことは、はっきりと断言できることだが、日本人の若手監督達よりも、海外の若手監督達のほうが、はるかに映画を勉強し、研究しているということ。
日本人としては、日本人の若手監督に撮らせてあげたいと思ったりもしたのだが、圧倒的に海外の若手監督達のほうが、あらゆる面においてよく勉強し、よく修行している。
何よりも、最も肝心な原作の「子連れ狼」、及び時代劇への理解度が、日本人の若手監督達と海外の若手監督達とでは、まさに雲泥の差があったこと。
(そういえば、黒澤明監督も、生前のインタビューで、日本の映画人よりも、コッポラ、ルーカス、スピルバーグといった人達のほうが、はるかに映画を勉強していると語られているが、今もその状況に変わりはないということだろう)
これは正直、日本人としては恥ずかしかった。
そのあたりに、ハリウッドに『ラスト・サムライ』を撮られてしまうという情けない現状の理由があるように思う。
決して資金の問題だけではないのだ。

某誌の編集者のN氏と、春くらいから始める予定の漫画の打ち合わせ。
この作品も、例によって、自分が組みたかったある大御所漫画家さんに画が決まっているので、気合も入る。

某アパレルメーカーのディレクターのT氏に会って、打ち合わせ。
自分が敬愛するある作家さんの作品を、服飾デザインに使用するという試みで、かなり話が具体化してきた。
何よりも、自分がそういうオリジナルな服を着れるというだけで、ビジネス抜きで嬉しい。

こもって原稿やら企画書やらを書き続ける。
合間に、溜まっていたDVDを観まくり、CDを聴きまくる。
これが、新たな発想に結びついてくれるから、"ながら"でもおろそかにできない。
しかし、第3者からみたら、単にタラタラと遊んでいるようにしか見えないんだろうなあ。
こっちは寝ても覚めても、ほとんどフル回転で、いろいろ考えておるわけだが。
というわけで、毎日最低1冊でも本を読んでいるのだが、はた万次郎著『北海道田舎移住日記』と、佐竹雅昭著『まっすぐに蹴る』が、ちょっと個人的な理由もあって、とても興味深く読めた2冊。
電車に乗っていたら、一人の老婆が、他人の足を踏み、他人を押しのけて、空いている座席へと突入。
さらに、タクシー待ちをしていたら、平然と割り込みをして、先に待っていた人を肩で押しのけ、さっさと乗り込むという老婆にも遭遇。
年齢をとったからといって、個人的欲望の赴くままに、何をやっても赦されるというわけではない。
ちゃんと節度を保って生きている人達もいるというのに、怒りを通り越して、醜いとしか言いようがない。
だが、いつも思うことだが、神様はどこかできちんと見ているのだ。
あの外道めいた老婆達は、いずれ手痛い天誅をくらうことになるだろう。

散歩の途中で、狸と栗鼠を見かける……というか、思いきり接近遭遇。
隠れ家のあるこのあたりでは、珍しくない出来事とはいえ、ついつい和んでしまう。
事務所のある表参道も、しかし、違った意味で和める場所ではある。
来年は、さらにその事務所と隠れ家の往復を徹底させたいと思う。

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03.12.3rd week

CNNを見ていたら、"フセイン元大統領拘束"のニュースが。
やや遅れて、日本の各局でも。
しかし、だからといって、状況がドラスティックに変わるということはないだろう。
ううむ。

日本が世界に誇る天才絵師である故・上村一夫先生の奥様にお会いする。
貴重なお話をお聞きできただけでなく、秘蔵されている上村先生の原画も拝見できて、ただただ感激。
その圧倒的な素晴らしさは、簡単に言葉で表現できるものではない。
まさに国宝級といっても過言ではない。

毎年恒例になっている集英社の手塚&赤塚賞のパーティに、新人漫画家さん達と一緒に顔を出す。
このパーティも、年々変化しており、スケールも大きく変わってきていることを痛感。
時代の流れと言ってしまえばそれまでだが、あの異常に華やかで、強烈にパワフルだった時代を知る身としては、少し寂しい気もする。

ここのところ、午前6時起床、隠れ家から都心に出る電車の中でアイディアを練るか、原稿を書くかして、そのまま昼から夜まで平均4本の打ち合わせと会議を経て、再び帰りの車内で原稿、午前0時頃に帰宅してから、資料読みと原稿書きの続き、午前3時頃就寝…という生活。
いくつかのパーティにも出たかったのだが、そんなわけですべてキャンセル。
うう〜、早く終わってくれ、年末!


例によって、WWEの中継を見る。
ただし、フジテレビでオンエアされているものは、余計でワザとらしい司会だの解説だのが入って、シラけることはなはだしい。はっきり言って、オリジナルの良さを、これでもかとばかりに汚してしまっている。
というわけで、CSの英語オンリーのものしか見ないが、やはり、これが一番!

さくまあきら先生御夫妻、岡崎武士先生と、東北新社の渡邉亮徳さんの主催になる慰労会を、金萬福さんのお店で。
あまりにも様々なテレビや映画を製作してみえた、伝説の名プロデューサーである渡邉さんのお話は、いつうかがっても実に貴重で面白い。
しかし、日本中の美味な店を知りつくしてみえるさくま先生が、渡邉さんからさらにお店をきかれていたのが印象深い。

六本木の某所にて、いつもお世話になっているエクスドリームさんの忘年パーティ。
またまた岡崎武士先生と一緒になる。
いろいろな人達と、いろいろな密談。

小池塾の課題の添削を続ける。
この時期になると、原作コースも漫画コースも、課題を出す生徒出さない生徒がはっきりと二分化される。
出す生徒が必ずすぐにデビューできるとも限らないのだが、書けば書くほど、描けば描くほど上達し、作品のストックが溜まっていくことだけは間違いない。
やがて、それが役に立つ日が来る。

ここのところ隠れ家から、連日富士山がきれいに見える。
ずっと眺めていると、仕事にならないんだよなあ……鳴呼!

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03.12.2nd week

隠れ家から、運動がてら駅に向かって歩いていたら、どこかから名前を呼ぶ声が!
この近辺で知り合いに出会う確率は、きわめて低いはずなのだが……と思って振り向くと、なんと、樹崎聖先生!
まったくの偶然なのだが、樹崎先生の仕事場と我が隠れ家は、実はけっこう至近距離に位置しているのである。
樹崎先生、プロ並みの腕を誇る自転車で所用に向かわれる途中。
思わず路上にて、二人そろって仕事の打ち合わせをしてしまう。
これも業か。

知り合いのインディーズバンド"ハイ☆カラ"のライブ。
いや〜、これが思っていた以上にいい!
前座の"箱根登山隊"も悪くない。
こういうライブを観るにつけ、ああ、中学か高校時代に、きちんと音楽とか楽器をやっておくべきだったよな〜と思う。
しかし、自分が生活してたのは、ギター1本買うと言っただけで、不良扱いのうえに親が学校に相談するという、クソくだらねえ、今思い出しても吐き気をもよおすほどのド田舎だった。
まあ、そんな現状に対抗できなかった、当時の自分も根性ナシということだが。

笠倉明氏の『映画「新・雪国」始末記』を読む。
一から映画製作に関わってゆく一小説家の奮闘記だが、どうしようもない映画の魔力と、日本の映画界が抱かえ続けているシステムの閉鎖性と不可解さが、わかりやすく浮き彫りにされている。
それにしても……日本で映画を作るというのは、なんと大変なことか。

イラクへの自衛隊の派兵が決定。
小泉首相以下の政府関係者の発言を聞いていると、とにかく詭弁の連発連続でしかない。
それでいいのかというと、いいわけがない。
しかし、そういうレベルの政治家を選んでよしとしているのは、我々であり、もし事が起きた場合は、すべからく日本国民全員の責任なのだ。
結局は、何もかも自分達にハネ返ってくることになるだろう。

今週は打ち合わせを少なめにして、ひたすら原稿書き。
雨と寒さは、逆に原稿書きには持ってこいである。
しかし、ずっとやっていると気が狂いそうになってくるので、例によって、隠れ家の130段以上ある階段の昇降往復。

ローリング・ストーンズの4枚組DVD『フォー・フリックス』
ヤバい! 実にヤバい!
仕事にならんではないか。
舞台『天国の本屋』を銀座の博品館劇場にて観劇。
須賀貴匡君、大熱演!
あの黒澤明監督も最も重要だと言われていた"反射神経"が、以前にも増してレベルアップしている。
役者として、ますます楽しみな存在になってきた。
終わってから、楽屋を訪ねて、お疲れ様の挨拶。
う〜む、先月会った時よりさらにソリッドになっていて、いい男振りである。

帰りに、博品館で……鳴呼!
また、スナフキンを買ってしまったあ!

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03.12.1st week

イラクで邦人の犠牲者が出る。
心から冥福を祈る。
アメリカ追従(というか、ほとんど奴隷状態)の小泉政権の建前と偽善には、もはやうんざりだ。
結局、自分達は安全圏にいながら、口先だけで他人を犠牲にしている連中の言いなりになっていると、過去の手ひどい戦争の過ちを、また繰り返すことになるだろう。

季節はずれの台風と雨。
気持ちはダウンするが、原稿書きには最適。
解説書きの仕事のため、昔の角川&大映映画を続けざまに3本観る。
(『化石の荒野』『黄金の犬』『オイディプスの刃』)
う〜ん、賛否両論あるだろうが、この頃はまだ、日本映画にかなりのパワーがあったんだなあ。
今では望むべくもないが。
個人的には、あまり正当に評価されることはないが、西村寿行氏の原作作品であることが大きい。
もしも西村寿行作品なかりせば(これは大藪春彦作品もそうだが)、今のエンターテインメント小説業界に生息している小説家の多くが、デビューすらできなかったに違いないのだ。

某社の名映画プロデューサーのKさんにお会いする。
いろいろと楽しい企画と映画の話。
その後、某誌の名編集長と、会食しつつ、打ち合わせ。
いろいろと楽しい企画と漫画の話。

某社の顧問のWさんとお話。
あまりにも有名なTVドラマを何本も作ってきた方なので、面白い話が尽きることがない。
昔から大ファンだったある海外テレビドラマのDVD−BOXを御土産にいただき、感謝感激!
某誌の担当者のSさんと打ち合わせ。
新企画が次第に形になってくる手ごたえ。

役者の戸村麻衣子さん、中野渡大士君と、ショートフィルムの打ち合わせ。
喧々諤々だが、たとえショートフィルムといえども、映画は映画、真剣になればなるほどバトルはいつものことである。
これがまた、後で考えると楽しいわけだが。

イラクで尊い命を奪われた、奥さんと井ノ上さんのお二人が無言の帰国。
そのニュース映像は、涙なくしては見られない。
この国の政府の連中は、その死の意味を真剣に考えているのか。
考えているわけもない。
その考えているわけもない政治家達の言いなりになって、自衛隊の派遣を"仕方ない"とあっさりと許してしまっていいものか。
もっとも"仕方ない"と言い訳しては、いろいろなことを諦めてしまうのは、この国の国民の特徴だが。

某誌の副編集長のNさんにお会いする。
初対面だが、まったく同年代ということもあり、読んできている漫画が共通していて、ひじょうに話しやすい。
また、十年近く会っていない某天才系漫画家さんのお話を聞き、漠たる構想の一つが形になってくる感触を得る。
別の某誌の副編集長の御好意により、さる特撮番組の秘蔵フィギュア等を大量にいただく。
しかし、そのヒーロー達をドラマで演じている役者さん達のほとんど全員が友人で、なんとも摩訶不思議な気持ちに。
その足で、新人漫画家のK君と会い、作品について色々と話す。

限られた関係者と会合。
来年から、萬画原作と同じく、映画やテレビに関しても、"ある取り決め"を遵守して仕事を行うことを決定。
個人的な取り決めには違いないが、ものすごく具体的なことで、つまり、どちらも"こういう人としか組まない"というルールを完全に決めたのである。

なにげにテレビのトーク番組を見ていたら、どこかで見たような顔が。
なんと、中学の時の同級生ではないか。
面影が残っているものの、頭はすっかり禿げあがり、でっぷりと太っていて、遠い年月を感じさせる。
ううむ、向こうもこちらを見たら、同じ感慨を抱くのだろうなあ。

イラクで亡くなったお二人の葬儀のニュース。
合掌。


いたたまれなくなり、ライブDVDの大傑作の一つ、ブルース・スプリングスティーン&E ストリート・バンドの『ライブ・イン・ニューヨーク・シティ』を繰り返し観る。
それでどうなるものでもないのだが、心の波立ちが静まる気がする。
特に、「ランド・オブ・ホープ・アンド・ドリームス」は、今この時だからこその名曲。

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