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04.01.5th week

まだ、駆け出しの友人の小説家、O君へ。
君の彼女が、君が仕事に集中していて、電話に出なかったり、メールに返信しなかったり、行く先を告げずどこかにこもっていたりすると、怒るのだと言っていたね。
断言しよう。
そんな女とはさっさと別れろ。
たとえ別れたとしても、そういう女には、きちんと電話に出て、きちんとメールに返信して、常に自分の動向を連絡する、いわゆる"普通の男"が似合っている。
ものを創る仕事に従事している者にとって、忠誠を尽くすべき相手は、その仕事そのもの=作品、ただ一つだけだ。
(『世界の中心で愛を叫んだけもの』の著者、ハーラン・エリスンもそう言っている!)
そして、作品創りをほんの少しでも邪魔するものは、親だろうが子だろうが妻だろうが恋人だろうが愛人だろうがペットだろうが何だろうが、すべてが敵だ。
たかが、電話に出なかったり、メールに返信しなかったりしたくらいで怒る女は、クリエイターの仕事の真剣さ誠実さ本気さをまるで理解していない。
だから、とっとと切り捨てろ。
当たり前だ、そんなことは。
一旦作品創りに集中したら、他の事に気が回るはずもない。
回るようなら、それは集中力が欠如しているということだ。
その代わり、真のクリエイターは、誰も自分が畳の上で死ねるとは思っていない。(逆に、まっとうに死のうとか思っているクリエイターがいるとしたら、そいつは詐欺師だ)
君の先輩諸氏を見ろ。
母上が危篤状態で、周囲のほうが慌てている時に、いつも通り原稿を書き続けた池波正太郎氏、亡くなられた父上の棺の横で、黙々とペンを握られた北方謙三氏、最愛の祖父の葬儀会場を通り過ぎつつ、坂東玉三郎氏に自らの原稿を自らの手で届けた夢枕獏氏。
君には、そういうプロ中のプロになってほしいと思う。
そして、そういう君を理解する賢明かつ聡明な女性に出会ってほしいと。
あ、それからもう一つ。
仕事に個人的私的な感情=憎悪、恋愛、嫉妬、羨望などを持ち込む連中にも気をつけなければならない。
奴らは、自身がプロに徹しきることができない、プロの作品創りを阻むだけのクズだ。
ただ、心配せずとも本当に力のある作品が、そういうクズに阻止されることは稀だ。
作品より先に、クズのほうが瓦解することは、歴史が証明している。
そういうクズもとっとと切り捨てること。

春に発売になる梶芽衣子版『修羅雪姫』『修羅雪姫〜怨み恋歌』DVD用の、小池一夫先生の雑誌の取材に立ち会う。
真剣を携えての"小池節"横溢の取材。
取材記者の一人の方が、当時の映画のポスターを持参されていたのだが、これがよかった〜!!
雑誌の出来上がりが楽しみである。
ずっとコンビを組みたいと思っていた漫画家のHさんと、数年振りに再会。
K社の編集者のNさんも加えて、映画の話やら何やらで盛り上がり、ムチャクチャいい感触!
今年の秋以降には、手ごたえのある新作が発表できているはずである。

歯医者へ。
死む〜!!!

今から数年前の夏の盛りに、もちろん冷房を切り、密閉されたデパートの中で撮影したホラームービーが、ようやく陽の目を見ることになり、当時のプロデューサーであったKさん、Oさんと打ち合わせ。
今や大活躍中の、若き日の涼平君や高槻純君が出演してくれていて、ここまで封印されていたことに関しては、まったく申し訳ない限り。
いや、しかし、だからこそ、彼らは世の中に出られたのかもしれないが(笑)。

いつものことながら、やにわに仕事が重なりまくり、当然の結果として量が増えて、アップアップ状態。
ああ、またこうして寝る時間が失くなってゆく…。

200億円勝訴!
当然の結果だろう。
しかし、海外に出ると思うことは、戦後かなりの年数が経っているにもかかわらず、日本という国は、島国でしか通用しない常識や体制、固定化されきった価値観、さらには理不尽な税金によって、個性や才能を封殺しているということだ。
ゆえに、こりゃたまらん! と考えた才能ある人々は、どんどん日本を捨てて、海外へと流出してゆく。
また、外から才能を受け入れることで成長発展してきた諸外国は、そういう才能の移植にきわめて寛大だ。(この点も日本とは違う)
いずれ、日本には、欲望と因習に染まったジジイババア以外、何も残らなくなり、滅び去るだろう。
自業自得だけどね……と言ってすませれば簡単だが、真剣になんとか手を打つべきではと考える今日この頃。

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04.01.4th week

LA行きの準備をしつつ、ここ数ヶ月行けていなかった(鳴呼!)、行きつけの恵比寿のヘアサロンへ行く。
いつもながら美容師のHさんの腕は天才的!
そして、その後、これまたずっと行けていなかった渋谷の歯科医院へ。
抜歯を行わない保存学専門の歯科医の先生なのだが、あまりに長期間治療せずに放っておいたので、さすがに怒られる(鳴呼!)

というわけで、早くもLAである。
もはや自分にとっては、時間がかかるだけで、日本国内の移動と何も変わらず。
しかし、いつもながら気候は暑くもなく寒くもなく最高。
時差ボケをだましつつ、先乗りしていた協力プロデューサーのOさんに手伝ってもらい、アメリカ側のプロデューサーであるRと、明日から本格的に始まるメジャースタジオの幹部、顧問弁護士、監督とのミーティングのアポ入れと、作戦会議。
合間に、悪い癖で、コミックブックやDVDのショップに立ち寄って気分転換。
こちらは、日本に比べてはるかにDVDが安いため、ついつい買ってしまって、ノートパソコンでフラフラになりながらも観る……ってリージョンコードが違ってて観れへんやないかい!
我ながらアホだ。
毎度のことながら、時差ボケの影響もあって、夜の11時にはダウン、朝の5時には思いきり起きるという、クソジジイのような生活パターン。
アメリカ側のプロデューサーであるR&Tと久々に再会、事前打ち合わせを行って、弁護士Hのオフィスへ。
メジャースタジオとの契約に関する打ち合わせを延々4時間。
さすがにドッと疲れ、終わってから、途中何度も記憶が飛ぶ。
和食レストランの"ノブ"に行き、うどんを食べ、ホテルに戻るやダウン。
ハッと目覚めたら、まだ午前3時だが、そこから眠れなくなり、ノートパソコンを繋いでメールを打ったり原稿を書いたりする。

早朝からスタバで、協力プロデューサーのOさんと打ち合わせ。
昨日も打ち合わせした得意のコーヒービーンで、監督のアッシュと久々に再会。
彼の監督作である『PUPS』をプロデュースして以来だが、その後も順調にキャリアを伸ばしていて、近く開催されるAFMで発表するという新作のDVDをもらう。
主演は、いつものアッシュの映画らしく、彼が見つけた新人の女の子だが、脇を日本でも名前の知られているキップ・パルデューやジェームズ・ウッズが固めている。
そういえば、『PUPS』で主演してくれたミーシャ・バートンはどうしている? という問いに、こちらのTVシリーズで人気者になって、いろいろな雑誌の表紙を飾っているとのこと。よかった、よかった。
ドリームワークスの重役達との打ち合わせに向かうアッシュと別れ、こちらも某メジャースタジオへ。
厳しいセキュリティチェックを抜けて、あまりに広大かつ華麗なスタジオの敷地内にあるプロダクションオフィスで、R&Tと待ち合わせ、今回の企画のヘッドプロデューサーであるK、彼のボスのGに会う。
Gは、『12モンキーズ』『プライベート・ライアン』『トゥームレイダー』の1と2、最近では『タイムライン』をプロデュースした実力者だが、その話はやはりムチャクチャ面白く、いくつか漫画のネタになりそうなエピソードをもらう。
敷地内にあるレストランでみんなで食事しながら打ち合わせ。
後ろの席で、さっきまでアッシュと話していたジェームズ・ウッズが飯食っていて驚き。
終わってから、R&Tと、早くも次のプロジェクトの打ち合わせ。
次いで、撮影監督のロバート・ブリンクマンに会う。
サンダンス映画祭から戻ってきたばかりとのことだが、撮影監督としての最新作、そして彼が監督した自主作品の話を聞く。本物のアーチストだけに、さすがに興味深い。
彼とのプロジェクトの話をすると、予想外に実現に大乗り気になってくれ、仲間のスタッフや俳優達にも繋いでくれることになり、望外に嬉しい。


日本から用意していった『U2/魂の叫び』のLDにサインしてもらって別れる。
ああ、日本に帰りたくねえ。

久々に曇り空。
サンタモニカの海岸沿いの店をハシゴして、延々打ち合わせ。
途中、ショッピングモールのマガジンスタンドで、ミーシャ・バートンが載った雑誌を何冊か見つける。
おお、すっかり女らしくなって、確かに人気者ではないか!
また彼女といつか一緒に仕事できる日が来るだろう。


結局、遊びと名のつくもことは一度もせず、真面目に仕事のみに集中したLA滞在。当然のことですが。
しかし、やっと時差ボケが取れてきたのは、毎度のことながら皮肉。

またまた快晴。
チャイナタウンにて、R&T、Oさん達と飲茶で打ち合わせ。
今後、ハリウッドでプロデュースしていく映画の企画について、喧々諤々。
日本のソフトを使用することはあっても、あくまでもメジャースタジオと組んでゆくハリウッド映画である限り、メインのスタッフ及びキャストはすべてアメリカサイドで固めるということで合意する。
というか、それが今のところ、メジャースタジオサイドの強い意向でもある。
だが、チョウ・ユンファや渡辺謙氏達の活躍によって、さらに状況も推移してゆくことだろう。
異様に厳しくなったLA国際空港のセキュリティチェックを受け、早くも日本へ帰る。

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04.01.3rd week


スーパーチャンネルのセレブリティファイル。
ブルース・リーの特集を見る。
我々の世代で彼の影響を受けていない男児は一人としていないだろう。
彼がいなければ、今のジャッキー・チェン、ジェット・リー、そしてチョウ・ユンファやミシェール・ヨー、ジョン・ウーのハリウッドでの活躍もなかったはずだ。
また、今をときめく総合格闘技の普及すらも。
それだけ偉大な先人であり、開拓者だった。
何より惜しいのは、彼の息子、ブランドン・リーのあまりにも若い急逝だ。
昔。
香港のゴールデンハーベスト社から、自分が原作の漫画を映画化したいという打診があった。
その時、先方が挙げてきた主役候補リストの中に、『ラピッド・ファイアー』を撮ったばかりのブランドン・リーの名があった。
一も二もなく、彼を押した。
しかし…。
だが、リー父子の魂は、ハリウッドで活躍する中国人達にしっかりと受け継がれている。そして、間違いなく永遠に。
S社の担当編集者のKさんに原稿を送る。
去年から延々あたためてきた映像と連動した漫画の企画。
これで数回目の直しになる。
しかし、Kさんもこの企画をとても大切にしてくださっているので、かけらの苦もない。
LA行きが迫っているので、原稿を書き溜めなければならない。
すぐに次のものにとりかかる。

原稿を書いていて、あまり外に出られないので、チラチラとテレビを見る。
「エースをねらえ!」って…これは、コメディなのか。
あと、藤井隆の明智小五郎はねえだろう、いくらなんでも。
いったい何を考えてるんだか(苦笑)
これだから日本のテレビドラマは。
結果的にだけ言えば、こりゃ、フジの月9の一人勝ちなんじゃねーの…とか思う。

おお!
やはり、金原ひとみさんが芥川賞!
『蛇にピアス』を読んで、久々にそのエキセントリックだが、えらくピュアな才能のきらめきに注目していたのだ。
我々の世代でいうと、村上龍さんが出現した時と、ちょっと似たような雰囲気を感じていたのだが、その龍さんが彼女を強くプッシュしたというのも頷ける。
純文学度という点では、いろいろな意味で綿矢さんより、金原さんのほうがポテンシャルが高いと思う。

もう一つ、某誌の連載が決まる。
これまた、どうしても組みたかった漫画家さんとやれることになったので、なんとも嬉しい。
しかし、果たして画に負けない原作を書くことができるか。
まさに勝負である。

大阪からインディーズムービーの雄、川上豊城君が上京。
もろもろの新企画の打ち合わせ。
わずか3時間の撮影のために、頭がまた金髪になっていたのには、いつもながら驚き。

電車の中でバカオヤジ(推定年齢50歳前半)とモメる。
そいつは、満席にもかかわらず、一人で4人分の席を占領し、なおかつ二人分のシートを後ろに倒し、缶ビールをかっくらって恥じるところがない。
「混んできましたから、席を空けて他の人達も座らせてあげて下さい」
と、俺が言うと、バカオヤジはこちらをギロリと睨みつけ、
「おまえ、俺の上司か、この野郎」
これを聞いて、キレかけた。
「何言ってるんですか。席を空けて下さいよ」
「俺を誰だと思ってるんだ。部下がいっぱいいるんだぞ。俺に指図するな、バカ野郎」
酔っているのかなんだか知らないが、さすがにキレた。
「そのいっぱいおるとかいう部下か手下とかに、われの恥知らずなカッコを送ったるわ。どこの会社や? それかどっかの組か? 教えろや、オッサン」
携帯のカメラを開きながら告げた。
「なんだ、その口の利き方は」
「われの真似してるだけや」
「俺の会社なら、クビだ、クビ」とか言いながら、ようやく席を空けた。
「われの会社に興味湧いたから、名刺くれや。会社名教えてくれるだけでもええで。こっちゃで調べて電話するわ」
言いかぶせてやると、バカオヤジはまたギロリ。
なんだ、この日本のオヤジのレベルの低さは。
脱力。

初雪の中、小池塾。
余すところ、あと2回。
早いものである。
現時点で、デビューできる人とできない人との差が、はっきりと出ている。
簡単なことで、たとえ課題であろうとなんであろうと、商業誌の水準に達する作品を作り得た者だけが生き残る。
終わってから、今度新しく組む漫画家のNさんと打ち合わせ。
以前から、その凄い才能に注目していたので、原作を担当するこちらにも快いプレッシャーがある。
彼とは、今後、雑誌を変えて、何本か同時並行でやることになっているのだが、
それを平然とこなせる力量にも脱帽する。

時間がなく、漫画家のTさんと、メールを使って打ち合わせ。
Tさんとも、同時に並行で2本の連載が決まっている。
ううむ、このままだと、十年前の、一日一本の締め切りの日々が近い。
もちろん、仕事再開なので、わかってやっておるのだが。

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04.01.2nd week


オーガニック全粒粉スペルト小麦スパゲッティ。
ハマった。
パスタ類は、敬愛するF1レーサーやそのチームクルー達が、いろいろ工夫して食べているのに触発されて以来、大好きな料理の一つ。
だが、これはなぜか格別。(自分にとって、だが……)

唐突だが、新日本プロレスの中邑真輔はいい。
自分の中で、若手プロレスラーのナンバー1は、闘龍門のCIMAで、これは揺るがないが、彼に匹敵するプロレスラーとしての熱い遺伝子を感じる。
録り溜めてあったビデオを検証して、そう思う。

事実上、2004年になってからの一発目の打ち合わせ。
A社のプロデューサーのIさんと。
Iさんとは、好きな漫画と映画の趣味がバッチリ合うので、余計な説明が一切不要なのが最高!
映画とテレビの企画について、いろいろと詰める。

今年最初の試写。
ニコール・キッドマン製作、メグ・ライアン主演、ジェーン・カンピオン監督の話題作『イン・ザ・カット』。

R社の編集者であるTさんと打ち合わせ。
ここで、2本同時に新しい連載を起こすことが決まっているのだが、実は、今までにほとんど挑戦したことのないジャンルなので、準備にかなり時間をかけている。
いつも思うことだが、本当は、この準備期間にこそ、すべてがあると言っても過言ではない。
書く仕事の中で、一番楽しい時でもあるのだ。
特に、今回は、新ジャンルだけに、準備していても面白くて仕方がない。

ハリウッドで製作する『LoneWolf & Cub』の打ち合わせで、弁護士と最終的な詰め。
ロバート・ブリンクマンとの企画もあるので、いよいよLAに行かなければならない。
もはや東京から大阪に行くのと変わりないが、この御時世、セキュリティチェックが、以前にも増して厳しくなっているのが面倒といえば面倒である。

S社の担当編集者のAさんと、コンビを組む漫画家さんに原稿を送る。
この漫画家さんは、まだ新人だが、だからこそ、とても組みたかった人。
原作が、どういうネームに仕上がってくるか、とても楽しみである。
次いで、去年から延々とやっている、やはりS社のちょっと大きい企画の原稿に再びとりかかるため、資料を読む。
合間に、10キロほどのウォーキングと、130段階段+150段階段の往復。

今年最初の小池塾。
小池一夫先生に挨拶しがてら、インタビューの撮影。
春に待望の梶芽衣子版『修羅雪姫』と『修羅雪姫〜怨み恋歌』のDVDが東宝から同時発売になるので、その特典映像用の撮影である。
ファンにはこたえられない秘話が続々と語られる。
そして、小池一夫塾の第2期の募集もいよいよ始まる。
小池先生と、パンフレットやポスター、テレビスポットのチェック。

A社の社長のKさんと打ち合わせ。
Kさんとは、映像とゲームで、去年からいろいろと面白い企画を画策していて、それが今年は次第に形になってくる。
これまた実に楽しみ。

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04.01.1st week

う〜む、ついに2003年も最後の週か。
しかし、毎度のことながら、自分にとっては、単にいつもの一週間が始まり、終わってゆくだけのこと。
個人的には、元旦だからどうのこうのといった特別な感慨はないのだ、実は。
気持ちのうえでは、特に365日で区切ることもなく、ず〜っと当たり前の一日が連続している。(したがって、クリスマスも誕生日も、毎度のことながら、何の感慨もない……つまらない奴だね、我ながら)

というわけで、いつも通り打ち合わせ。
今日の打ち合わせは、ひじょうに実りが多かった。
某有名劇団のLIVE映像の監督の話が具体化し、懸案事項だったある作品が、海外でやれそうな端緒が掴めたのである。
2004年からは、ごくごく特別な例外を除いては、日本人の監督作品のプロデュースはやらないことに決めたので、とたんに話が早く進む。

わざと日をおいて、少しずつ少しずつ読んできた児玉清著『寝ても覚めても本の虫』を、ついに読了してしまう。
本好き&海外ミステリ好きには、「わかる、わかるぞ、その気持ち!」といった記述が随所に見られ、なんとも幸福な気持ちにさせてくれる一冊だったのだ。
最初のほうを忘れてしまっているので、また頭から読むことにする。

都内某一軒家にて、内輪映画関係者の忘年会。
若手役者陣の涼平君、菊池謙三郎君、市瀬秀和君、唐橋充君、森下千里ちゃん、伊東丈典さん、それに戸村麻衣子さん、塩野勝美君。
みんないい子達で、役者としても成長著しく、できるだけ応援してあげたいと思う。
というか、今日、ここに集まったメンバーだけでも、原作者、プロデューサー、監督、脚本家、配給&宣伝ウーマン、カメラマン、それに映画ライターから映画雑誌の編集者の方と、いきなり何本か映画が製作できてしまう布陣。
う〜む、ある意味、凄いことかも。

『U2/魂の叫び』『ケーブル・ガイ』『ルールズ・オブ・アトラクション』などの名撮影監督であるロバート・ブリンクマン(奥様は『アメリカン・ビューティ』のミーナ・スバーリ!)との企画が具体性を帯びてくる。
『LoneWolf & Cub』と並行させる形で進めることになるが、以前から注目していた撮影監督なだけに、ひじょうに進展が楽しみな企画である。
しかし、例によって、まだまだ、おっそろしいほどの山あり谷だが。

テレビで大晦日の格闘技番組三本を、チャンネルを変えつつ、"ながら"観戦。
一番興味があったのは一つだけで、以前LAで一緒にショートフィルムを撮ったクイントン・ランペイジ・ジャクソンの試合。
おお、相変わらずのパワーファイターじゃないか。
本人はものすごくいい奴だったので、今後も応援していきたいと思う。
しかし、ボブ・サップVS曙戦の結果は、あまりにも予想通りだった……。
賭けをしていた友人数人から、メシを奢ってもらえることになる。

思うところあって、生前、大藪春彦氏がひじょうに高く評価していたミッキー・スピレーンの本を読む。
スピレーンは、やたらと高尚な言葉ばかりを並べるエセ文化人を相手にせず、ファンこそが絶対で唯一の批評家であると確信している。
「わたしは書き手であって、作家ではない。一冊の本を書くのに、わたしは約一週間あればいい。哀れな作家のことを考えてごらんなさい———彼は一冊の本に二、三年かかる。そしてそれが突っ返される。彼はあらゆる時間を失ったことになる。なぜなら彼の本が突っ返されたから。わたしは———もしわたしの本が突っ返されたとしても、わたしは失った時間は一週間でしかない」
無理やりに"作家"であろうとするために、地位や名誉にこだわり、その狭い世界から出られずに、そこだけの物差しですべてを計ってしまい、一般の人達を時に見下している、いわゆる業界人のなんと多いことか。
自分は、"作家"ではなく、"書き手"であろうと強く思う。

大阪芸大の学生諸君や映画関係者の諸兄から、「ジェニファーの映画はどうなったのですか?」と、けっこう訊かれる。
ううむ、企画の当初は確かに関わっていて、いろいろ動いたりしていたので当然か。
実のところ、以前親交のあったジェニファー・ホームズ嬢の自伝映画『ジェニファー』に、自分は最終的には関わっていないし、その仕上がりに対して責任も負ってはいない。
ジェニファー嬢自身から、梶は外れてほしいという要請を受け、一緒にやっていた佐々木亜希子プロデューサーからも特に慰留はされず、佐々木P自身はあくまでプロジェクトに残って製作するということだったので、自分は言われた通りに降板したまでである。
外れてほしいと言われた理由は、彼女達との意見の相違が最大のもので、自分は特に脚本とキャスティングに対して、「現状のままでは、一般的な注目作としては、それもアメリカ映画としては、製作できない」という、切実な思いがあった。
それが事実で、それ以上でも以下でもない。
ま、映画製作の現場ではよくあることだろう。


ロバート・ブリンクマンとの企画を詰めていたら、彼が撮影を担当した映画『U2/魂の叫び』を観たくなり聴きたくなり、LDとCDを引っ張り出す。
やはり、よいなあ。
2004年1月1日から、ずっと休むことなく、原稿を書き続ける。
今年は、たとえ1行でも毎日書き続けないと、予定の企画が消化できない。
とはいえ、その倍、好きに遊ぶことも決意している。

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