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2007年8月中旬 パート1

■8月×日
世間はお盆休みというやつです。
しかし、われらの業界は何の関係もなく。
(というか、ただオレがか)
どういうわけか、仕事が重なる時は異様に重なるのがフリーの宿命です。
(その代わり、ない時はまったくありません……汗!)
昨日から、バタバタバタと新しい仕事が入ってきて、ただひたすらわが“リーサルウェポン”とでもいうべき脚本家のHさんとKさんに緊急協力要請!
(いつもすみません、そしてありがとうございます、Hさん、Kさん。どんな条件でもどんな事態でも、あなた方は文句一つ言わず、僕の力になってくれる“神様”のような存在です!)

というわけで、必死こいて複数の企画の進行準備です。
(合間に、自宅前にある癒しの木の前で、しばし瞑想したりして)


「仕事の合間に自宅前の癒しの木をみながら」


そして、役者さんの選定です。
繰り返し書いていますが、僕は、できる限り、まだまだこれからの若い役者さん達にチャンスを与えてあげたいと思っています。
(すでに名前を確立した人達は放っておいてもいいわけですから……)

そして、これは何度も言っていますが、同じライン上にある役者さん達を選ぶ僕の判断基準は、「覚悟」と「犠牲」です。
特に若い役者さんは、自分が持っている以上のもの、知っている以上のものを表現することは至難の業です。
つまり、努力や勉強はプロであれば当然のこととして、それまでの“経験”と“蓄積”が数多くある人のほうが、表現の多様性という意味で、絶対的に有利なのです。
そして、何らかの「犠牲」がともなわなければ本当の経験とは言えず、それでも前に向かって行く「覚悟」がなければ真に血肉となる蓄積はできません。
(これはクリエイティブな職業全般に言えることです)

具体的に厳しく言うなら、一般の人達と同じような“幸せな私生活”を送っていては、その段階で表現者としてスポイルされているということです。
いや、たとえ表面上は送っていたとしても、内面には、常にある種のハングリーさを抱き続け、いつも葛藤し抜いている役者さんのほうが、年齢に関係なく、圧倒的に魅力に満ちています。
何ものを以ってしても決して埋められない渇きが、表現者として檜舞台に立った時、他を圧倒する素晴らしい爆発力を持つのです。
このことは歴史が証明しています。
その私的な部分において、“安定安住”していたなら、絶対に“名優”たりえません。
(マーロン・ブランドを、ヘンリー・フォンダを、オードリィ・ヘップバーンを、グレース・ケリーを、その他“名優”と云われる人々の最後まで決して安穏としなかった生き様を!)

そういう意味から言うと、若くして“安定”してしまった役者さんに、僕は興味はありません。
幸せに暮らしている連中よりも、幸福や安定を求めながらも、苦悩し、葛藤し、今は個人的な幸せすらも捨てて頑張っている子達を応援したいし、後押ししたい。
これも繰り返しになりますが、でないと、やはり、世の中、不公平すぎるでしょう。

恋人とデートしている奴よりも、恋愛でズタボロになり、傷ついている子にチャンスを。
家族の団欒を楽しんでいる奴よりも、戻るべき家庭すら見出せない子にチャンスを。
友人と楽しく語り合っている奴よりも、自分は他人とは違うのではないかと、ひとり孤独に耐えている子にチャンスを。
そういう子達は、どんなにハッピーを装っていても、見ればわかります。

僕は、完全な“えこひいき”主義者です。
“安定”してしまった人々、“安住”を選んだ人々はさっさと切り捨てて(そういう魅力的でない人々、魅力的でなくなった人々と付き合っている時間が勿体ない)、今なお自分と戦っているような人々と一緒にやりたいのです。

ちなみに、僕がいつも役者さんの“リーサルウェポン”として、よく起用する子達は、一見とても“安定”しているように見えて、そこに至るまでの体験、背負った業には、ひじょうに強烈なものがあり、役者としての葛藤が一種の輝きを放っています。
そして、それが何年経っても色褪せずに変わらない。
僕にとっては、そこが限りなく魅力的なのです。
だから、僕は徹底して“えこひいき”し、起用し、推薦し、後押しし続けます。
彼らが“安定安住”しない限り。


■8月×日
自主映画「なにわん」の準備を、大阪と電話や宅急便でやりとりしながら。
舞台が終わると同時に、本格的な撮影準備に入らなければならないので、今、できる限り、そのための前準備を進めているのです。
役者さんは、完全プロのSさん以外は全員が新人ですが(でないと、僕にとっての意味がない)、すべて決定。


「『なにわん』な二人」
(写真は、先日の大阪でのオーディション時の、監督と主演俳優T君とのバックショットであります。偶然にも、『男たちの挽歌』状態に)

プロの仕事としては、引き続き、内密に役者さんの選定作業。
イメージキャストを決めて、後でプロデューサーに強く推すわけですが、以下の理由で、それまで起用しよう思っていた役者さんを、あえなく別の役者さんに変更することも多々あります。
つまり……。

こういう時も不思議な運命だと思うのですが、こっちがそういう作業をしているとはまったく言っていないのに、電話がかかってきたり、メールが来たりする役者さん達がいます。
邪気がないだけに、それも強い何かの縁だと思う僕なので、迷うことなく、先の候補の役者さんは外して、連絡がきた人たちを新たにキャストに入れていきます。
よく考えれば、これもそれ、お盆休みだからといって、世間並みに遊んでいる役者さんと、そんなことは関係なく「楽しいことも特にないので、ちょっと監督に連絡してみようかな」とか「みんな休みだけど、今日も現場で仕事してます!」という役者さんの“生き方”の違いだと思うのです。
だとすれば、楽しく遊んでる奴よりは、一人で仕事したりしている人のほうを、絶対的に選ぶのが僕です。
だって、のうのうとハッピーに遊んでる奴より、少しでも懸命に生きている人にチャンスを与えるのは当然でしょう!
ちゅうわけで、偶然にも(偶然は必然だけどね)連絡してきてくれた方々、俺は縁を得た孤高のあなた方をキャスティングして、一生懸命プッシュするよ!

ブレイク中にふと雑誌を見ると……。
あの“神様”も、今年は本当に天上の神様になってしまわれたのですね……残念!


「そういえば、この"神様"も逝ってしまった……」


さすがに疲れてきて、またまた溜まっていたDVDで、映画やらテレビドラマを一気に観ました。
特典映像好きなので、DVDはレンタルせず、すべて買っているので(値段も安くなったし)、日々溜まっていってしまいます……はてさてどうするべえか。
そういえば、何人かのプロデューサーが強力に推してくる、あの新人女優のYちゃんの作品も観ましたが……確かに輝くものが!

例によって、夜になるのを待って、再び表参道へ帰還。
舞台『犬神戦記』の効果音を担当してくださるSさんからCDが届いていて、すぐさまチェック。
素晴らしいプロの仕事!
文句ありませんです。
多謝!


■8月×日
すべての企画が実現するといいのですが、テレビドラマも映画も、大金がかかっているがゆえに、常に水物であります。
突然、企画がフッ飛んだとしても、特別なことではありません……というか、よくあることです(苦笑)
それでも、進行している限りは、真面目に準備は進めなければなりません。
なので、本日も、プロデューサーや脚本家の方々と連絡を取り合いつつ、その準備。
キャストの候補は、今まで記した判断基準によって厳正に選択し、自分の中でほぼ固まりつつあります。
(皆さん、大推薦のYちゃんに関しては、まだ会ったことはないのですが、いろいろと“裏”を取って、今や主演候補の常に筆頭にあります。う〜ん、たいしたタマや! いずれ名前を明らかにできるでしょう)

お盆休みを利用して上京して来た最愛の“ソウルメイト”Rちゃんと合流して、ハンバーグがメチャクチャ美味い店でランチ。


「このハンバーグは病みつきになります!」


自由無頼業の僕にはわからない一般社会の企業内部の話を聞きましたが、これが芸能界以上にブッ飛んだネタの宝庫!
やっぱり、異業種の若い人と話すと面白い。

表参道まで戻り、「コミックチャージ」の担当編集者のFさん、新人漫画家のNさんとお会いして打ち合わせ。
Nさん、僕が敬愛しているある先生からの御紹介された方なのですが、かなりのポテンシャルを秘めた人。
期待できます。

終了後、私用を済ませてから、再びRちゃんと合流して、麻布die pratzeへ。
劇団BOOGIE★WOOGIEの公演「Red Line」を観劇しました。
期待して観に行ったのですが……これが期待以上に面白かった!
脚本、演出、役者さん達の演技、すべてが完全マッチしていて最高!


「信ちゃんこと、役者兼演出家の小川信太郎君と」


座長の小川信太郎君、副座長の佐藤秀樹君、本倉さつきちゃんには、不肖の僕が演出を担当する『犬神戦記』にも出演していただくことになっているわけですが、こりゃ、光栄の至りであります!
(ちなみに、“ウルトラマンダンディー”こと、きくち英一さんも観劇に来られていて、平身低頭にて御挨拶!)
ちなみに……。
小川信太郎君も、みんなが遊んでいるこの時期に、仲間達と共にこの舞台の演出に汗を流していたわけで、その渦中、僕にこまめに連絡をくれた“縁ある人”。
(この意味、わかりますよね?)

お芝居の余韻醒めやらぬまま、六本木の釜飯が美味な店にて夕食。
鮎の炊き込み御飯が最高!
そこへ……プロデューサーのFさんから緊急連絡が!
起きてしまったことにジタバタしても状況は変わらないし、何でも起きるのが映画の常。
事実を見極め、考えられる最善の策を講じて、映画を作るのみです。

深夜、脚本家のKさん、Hさんから、次々と映画のプロットが届き、チェックしてプロデューサー諸氏に送りました。

そうそう、役者さんの選定作業の合間に、『ULTRASEVEN X』とも縁の深い、あざみ野にある“ANGE BLANC”のゼリーを食べました。
これが超美味!
お薦めの逸品です!


「あざみ野『ANGE BLANC』の超美味ゼリー!」


■8月×日
ホテルオークラのレストランに行って、ランチ。
昔から、ここのオムライスとハヤシライスが大好物なのです。
しかし、普段はそれほどでもないこのレストラン、夏休みゆえ、さすがに家族連れで大賑わいでした。


「ホテルオークラのオムライス」


同ホテル内にあるアスコットホールにて開催中の“秘蔵の名品〜アートコレクション展”を鑑賞しました。


「アートコレクション展」


ピカソ、ルノアール、シャガール、モネ、モデリィアーニ……その他、日本画家の大家の作品を、本当に間近に観ることができて感激と感動!
国立美術館などで開催される展覧会は、異様に混雑していることが多いのですが、今回の展覧会は知る人ぞ知るといった感じで、実に余裕を持って観賞できて、最高でした。

渋谷にて、ものすごく久々に眼鏡を作りました。
欲しいフレームが沢山あって、目移りして困りました。
これなら、一か月に一個ずつ作ってもいいかも。
眼鏡ができる間、駅前のホテル内のレストラン“ハッシュハッシュ”にて、和風の甘味を。
お酒も大好きですが、甘味にも目がないオレであります。


「ハッシュハッシュの甘味セット」


夕方、映画の試写に。
以前、『渋谷怪談』にも出演してもらった弓削智久君が初めて脚本を書き、主演も務めた『サクゴエ』という作品。


「映画『サクゴエ』」


弓削君の“侠気ソウル”がストレートに炸裂している佳作でした。共演者の方々もすべてよかったです。
(ちなみに、撮影は、遊び仲間でもある撮影監督のHさん! お世辞ではなく、撮影も工夫を凝らし、きわめて安定していてよかった!)
久々に弓削君とも再会できて、いい映画の一夜でした。

映画の余韻を持ったまま、恵比寿の“ちゃんこダイニング若”にて夕食。
お気に入りの一店で、いつも何を食べてもハズレがありません。

帰ると、脚本家のHさんから、新たに映画のプロットがあがってきていて、すぐにチェックして、プロデューサーに送りました。


■8月×日
表参道ヒルズ内にあるイタリアンレストランにてランチ。
お盆休み中か、人が少なくて余裕。
いつもこうだといいのですが、そういうわけにもいかないので、普段はほとんど足を踏み入れません。

午後、以前より約束していた撮影監督のHさん主催のバーベキューパーティに顔を出しました。
メチャクチャ暑かったですが、Hさんに縁ある関係者の方々、僕のお気に入りの男優さんや女優さん、久々にお会いする映画監督さん達がいらっしゃっていて、濃密なるひとときでした。
多摩川の河原も何年振りかでした。


「楽しいバーベキューメンバーの一部の方々と」


夜、またまたあのハンバーグの超美味なレストランへ行って、今回はステーキ。
これも、ハンバーグには負けるけれど、なかなかの味!
夏休みが終わった“ソウルメイト”のRちゃんを見送って、さて、いよいよまた本格的に仕事です!
といっても、この間も、日々、脚本家やプロデューサーとは常にやりとりを欠かさず、企画を進行させ続けていたので、状況的にはたいして変わりはありませんが……。

ヨーロッパへ戦いに向かうプロボディボーダーの甲地由美恵さんよりメール。
いつも勇気を与えてくれる彼女、心から健闘を祈ります!

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